子どもが困りそうな様子を見ると、頼まれる前に調べたり、声をかけたり、代わりに準備したりしてしまう。
「少し見守ろう」と思っていたのに、氣づけばまた先に動いている。そんなことはありませんか。
子どもを大切に思うからこそ、困る姿を見たくないものです。ただ、親がいつも先に動いていると、子どもが何を考え、どんな助けを必要としているのかを聞く前に、対応が決まってしまうこともあります。
この記事では、先回りしたくなる理由を見つめながら、助ける・一緒に考える・任せるをどう選ぶか考えていきます。
子どもが心配になると、なぜ先に動いてしまうの?
例えば、子どもが大事な予定の準備を始めていないとき。
「間に合わなかったら困る」「失敗して落ち込むかもしれない」と、その先の出来事が次々に浮かぶことがあります。そして、まだ起きていないことに備えようと、親が声をかけたり、必要なものを調べたりします。
もちろん、予定を確認することや手助けすることが悪いわけではありません。
ただ、実際に起きていることと、これから起きるかもしれないと心配していることが重なると、今すぐ親が動かなければならないように感じやすくなります。
そんなときは、最初にこの二つを分けてみてください。
今、実際に困っていることは何だろう?
私は、これから何が起きるのを心配しているんだろう?
それだけでも、急いで動く必要があるのかを確かめやすくなります。
「私が何とかしなきゃ」という思いが強くなる背景
子どもが困ったとき、親として力になりたい。それは自然な氣持ちです。
一方で、「子どもが失敗したら私の責任」「困る前に防がなければ」と感じていると、親自身が休む間もなく、子どもの様子を見続けることになります。
子どもの頃から家族の中で調整役を担ったり、周囲の困りごとに先に氣づいて動いたりしてきた方は、「私が動けば何とかなる」という方法が身についている場合もあります。
その力は、これまで家族を支えてきた力でもあります。責めたり、すべて手放したりする必要はありません。
ただ、今の子どもとの関係でも、氣づいたことを全部自分が引き受ける必要があるかは、確かめていいのです。
先回りを減らすとは、何もしないことではない
「口を出しすぎないようにしよう」と思うと、今度は「どこまで見守ればいいの?」と迷うかもしれません。
子どもの年齢や状況によって、親が担うことは違います。安全に関わることや、家庭で一緒に守る必要がある約束は、親が確認してよいことです。
一方で、子どもが自分で考えたり、やり直したりできることまで、いつも親が先に決める必要はないかもしれません。
目指したいのは、「助ける」か「放っておく」かの二択ではありません。今、どんな関わり方が必要かを選べることです。
親が動く前に確かめたい、3つのこと
1.今すぐ対応が必要?
安全、健康、期限のある手続きなど、急いで確かめる必要があることもあります。
そうでなければ、少し待って子どもの様子を見ることも選べます。「心配だから今すぐ動きたい」と感じたときほど、何を急ぐ必要があるのかを確認してみます。
2.子どもは、どう考えている?
親には準備をしていないように見えても、子どもには考えや予定があるかもしれません。
先に方法を教える前に、子どもが何を考えているか聞いてみる。答えがすぐに出なくても、子ども自身が考える時間を残せます。
3.私は、どこまでなら手伝える?
子どもが助けを求めているときも、親がすべてを代わりに担う必要はありません。
「調べるのは一緒にできる」「決めるのは本人に任せる」など、親ができることと、子どもに任せることを分けて考えます。
心配なときの関わり方は、選んでいい
例えば、子どもが準備に困っているときにも、関わり方はいくつかあります。
| 状況 | 選べる関わり方 |
|---|---|
| 危険や差し迫った期限がある | 親が必要な確認や手助けをする |
| 子どもが助けを求めている | どこを手伝ってほしいか聞き、一緒に考える |
| 子どもが自分で進めている | すぐに口を出さず、様子を見る |
| どうしているか分からず心配 | 決めつけず、本人の考えを確かめる |
「今日は手伝う」「ここからは任せる」という選択は、状況が変われば見直してかまいません。
大切なのは、子どものことが氣になった瞬間に反射的に動くのではなく、自分の心配と、実際に必要な助けを分けて選ぶことです。
先回りしてしまった後からでも、関わり方を変えられる
「また口を出してしまった」と氣づいても、それまでの自分を責めなくて大丈夫です。
何が心配で動いたのか。子どもは、そのとき何を考えていたのか。次に同じようなことがあれば、どこまで手伝いたいか。
一つの場面を振り返るだけでも、次の選択につながります。
子どもを心配する氣持ちをなくす必要はありません。その氣持ちを持ったまま、助ける・一緒に考える・任せるを選べるようになっていけばよいのです。
FOR PARENTS
「私が何とかしなきゃ」と動き続けて、
疲れている方へ
子どもへの関わり方を変えたいと思っても、困りそうな姿を前にすると、 いつものように先に動いてしまうことがあります。
Aloha Communication Labでは、自分を置き去りにせず家族と関わるための 道筋をご案内しています。
ケアテイカー向けページへ
あわせて読みたい記事


