家族から、
どこに行きたい?
何が食べたい?
どっちがいい?
と聞かれたとき。
本当は少し希望がある。
けれど、
どっちでもいいよ
みんなに合わせるよ
私は何でも大丈夫
と答えてしまうことはありませんか。
その場では、本当にそれでいいような気もする。
けれど、あとになって、
本当はあっちがよかったな
私も行きたい場所があった
また何も言わなかったな
と気づく。
あるいは、自分の希望とは違う方向に決まったあとで、なぜか少しモヤモヤする。
そんなこともあるかもしれません。
自分の気持ちを言えないと、
私は自分の意見がないのかな
優柔不断なのかな
と思ってしまうことがあります。
けれど、そうとは限りません。
もしかすると、自分の気持ちがないのではなく、相手の気持ちを先に考えることに慣れているのかもしれません。
今回は、「本当はこうしたい」という自分の希望を、無理なく言葉にしていくための小さな練習をお伝えします。
自分の希望より、相手の希望が先に見える
相手の気持ちに気づきやすい人は、
子どもはこっちがいいだろうな
夫は疲れているから近い方がいいかな
みんなが楽しめる方がいいよね
と、自分の希望を考える前に、周りのことを考えています。
すると、
私はどうしたい?
と聞かれても、すぐに答えが出てきません。
なぜなら、頭の中ではすでに、
誰がどう感じるか
何が一番スムーズか
誰も困らない選択はどれか
という計算が始まっているからです。
その結果、
どっちでもいいよ
という言葉が、一番安全に感じられることがあります。
「希望を言う」と「わがまま」が近くなっていることもある
自分の希望を伝えようとすると、
私だけ希望を言うのは申し訳ない
相手に合わせてもらうことになったら悪い
面倒な人だと思われたくない
空気を悪くしたくない
という気持ちが出ることがあります。
そのため、
私はこっちがいい
と言うことが、単なる希望ではなく、
相手に要求すること
自分を優先してもらうこと
のように感じられるのです。
けれど、
私はこうしたい
と伝えることと、
私の希望どおりにして
と相手へ求めることは、同じではありません。
自分の希望を言葉にすることは、話し合うための材料を一つ出すことです。
相手に合わせる力は、これまで役に立ってきた
家族や周りの人の様子を見て、
じゃあ私はこっちにしよう
みんながいいなら、それでいいよ
と合わせられることは、大切な力でもあります。
人間関係の中で、いつも自分の希望だけを通していては、うまくいかないこともあります。
だから、これまで周囲へ合わせてきた自分を否定する必要はありません。
相手のことを考えられる力は、そのままでいいのです。
ただ、その中に、
私はどうしたい?
という自分の声も加えていきます。
相手の希望も大切。
自分の希望も大切。
どちらか一方ではなく、両方を関係の中に置いていくことが、これからの練習です。
「本当はどうしたい?」と聞かれるほど分からなくなることもある
長い間、周りを優先してきた人ほど、
本当はどうしたいの?
と聞かれても、すぐには分からないことがあります。
それは不思議なことではありません。
いつも、
何が必要?
誰が困る?
どうすればうまくいく?
という方向へ意識を向けてきたので、
私は何が好き?
私はどうしたい?
という問いに慣れていないだけかもしれません。
こうした傾向は、いわゆる「長女気質」と重なることがあります。
ただし、実際の出生順にかかわらず、家庭や職場で「しっかりする人」「周りに合わせる人」「調整する人」を担ってきた人にも見られます。
自分の希望がすぐ出てこなくても、
私には気持ちがない
と決めつけなくて大丈夫です。
今日、少しだけ観察してみてください
今日一日の中で、
どっちでもいい
何でもいい
みんなに合わせる
と言った場面はありませんでしたか。
そのとき、あとからで構わないので、
本当にどっちでもよかった?
少しでも「こっちがいい」はなかった?
と振り返ってみてください。
たとえば、
本当は和食がよかった
本当は今日は家にいたかった
本当はもう少しゆっくり出発したかった
という小さな希望が見つかるかもしれません。
大きな本音を探す必要はありません。
まずは、「本当は少しこうしたかった」に気づければ十分です。
今日、これだけ試してみる
今日は、自分の希望が少しでも分かったとき、一度だけ言葉にしてみてください。
強く主張する必要はありません。
たとえば、
「私は今日は家でゆっくりしたいな」
「私はこっちに行ってみたいと思ってる」
「私は少し考えてから決めたいな」
くらいで大丈夫です。
ポイントは、
こうしてほしい
ではなく、
私はこう思っている
という形にすることです。
自分の気持ちを言ったからといって、そのとおりに決めなくても構いません。
家族から、
私はこっちがいい
という別の希望が出ることもあります。
それで大丈夫です。
今日の練習は、希望を通すことではありません。
自分の気持ちを、関係の中に一度置いてみることです。

伝えたあと、すぐに引っ込めたくなることもある
勇気を出して、
私はこっちがいいな
と言ったあと、相手の反応を見て、
でも、みんなが嫌なら全然いいよ
やっぱりどっちでもいい
と、すぐに引っ込めたくなることがあります。
それも、これまで周りを優先してきた人には自然な反応です。
相手の表情が少し変わっただけで、
言わなければよかったかな
と思うこともあるでしょう。
けれど、自分の希望を伝えることと、相手へ押しつけることは別です。
相手にも希望があるように、自分にも希望があってよいのです。
できなくても大丈夫
実際の場面では、いつものように、
どっちでもいいよ
と言ってしまうこともあります。
それでも大丈夫です。
あとから、
本当はこっちがよかったな
と気づければ、それも練習です。
少しずつ、
あとから気づく
言った直後に気づく
答える前に気づく
小さく自分の希望を言葉にする
という流れへ変わっていきます。
すぐに上手に伝えることよりも、自分の気持ちを自分が見つけられることが最初の一歩です。
伝えることは、相手を動かすことではない
自分の希望を伝えるとき、
相手が分かってくれなかったら意味がない
希望どおりにならなかったら、言っても仕方がない
と思うことがあります。
けれど、伝えることの目的は、相手を自分の思いどおりに動かすことではありません。
私はこう感じている
私はこうしたいと思っている
という自分の気持ちを、関係の中に置くことです。
そこから、
じゃあどうしようか
と二人で考えることができます。
これまで自分の気持ちを置かないまま、相手に合わせることが多かったなら、
私はこうしたい
という小さな一言は、大きな変化です。
自分の気持ちを大切にすることと、相手を大切にすることは両立できます。
自分の声も、関係の中にあっていい。
まずはそこから始めてみてください。
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TRIAL SESSION
「本当はこうしたい」を、
少しずつ言葉にできるように
一緒に整理しませんか?
本当は希望があるのに、
相手のことを考えるうちに、
「どっちでもいい」と
自分の気持ちを引っ込めてしまうことは
ありませんか。
その背景には、
周りを優先してきた役割や、
「自分の希望を言うのはわがまま」
という心のルールが
関係していることもあります。
体験セッションでは、
日常の具体的な場面を振り返りながら、
本当はどうしたかったのか、
なぜそれを言いにくかったのかを
一緒に整理していきます。
自分の意見を押し通したり、
相手を思いどおりに動かしたりするための
時間ではありません。
相手を大切にしながら、
自分の気持ちも関係の中に置ける
関わり方を一緒に見つけていきましょう。
伝えることは、相手を動かすことではなく、
自分の気持ちを関係の中に置くこと。
自分の声も大切にできる
心の土台を育てていきましょう。

