「もう自分を後回しにしたくない」
そう思いながらも、気づけば今日も誰かのために動いていて、
自分のことはいつも最後になってしまう。
そんな毎日が続いていませんか。
休みたいのに言えない。
頼まれると断れない。
自分の気持ちより、相手の状況や空気を先に考えてしまう。
それでいて夜になると、
「また自分を大事にできなかったな」
「どうして私は、こんなに要領が悪いんだろう」
と、ひとり反省会が始まってしまう——。
もし今、そんな状態にあるなら、
ここでは自分を責めなくて大丈夫です。
自分を後回しにしてきたのは、
あなたが弱いからでも、意志が足りないからでもありません。
むしろ、これまで誰かを守ろうとして、
一生懸命がんばってきた証なのです。
この記事では、
「自分を後回しにするのをやめなきゃ」と自分を追い立てるのではなく、
どうしてそうなってきたのかを、やさしくほどいていきます。
無理に変わらなくていい。
正しくなろうとしなくていい。
まずは、ここで少しだけ、
肩に乗っている荷物を降ろすところから始めましょう。
「やめたいのに、また後回しにしてしまう」よくある場面
もしかすると、あなたにもこんな場面があるかもしれません。
- 本当は疲れているのに、 「私がやった方が早いから」と、つい引き受けてしまう
- 誰かに頼まれると断れず、 自分の予定を後回しにしてしまう
- 休もうとしても、頭のどこかで 「こんなことで休んでいいのかな」とブレーキがかかる
- 周りの空気や相手の表情に敏感で、 先回りして動いてしまう
- 自分のことを考えようとすると、 なぜか「わがままかも」「甘えているかも」と不安になる
- 気づけば一日が終わり、 「今日も自分のこと、何もできなかったな」と落ち込む
これらは、特別な人だけに起きることではありません。
むしろ、周りをよく見て、気を配ってきた人ほど、
当たり前のように身についてしまう反応です。
「やめたいのに、やめられない」
その感覚があるなら、
あなたの中で何かがうまくいっていないのではなく、
これまでの生き方が、いまも体に残っているだけなのかもしれません。
自分を後回しにするのは、あなたが弱いからじゃない
ここまで読んで、
「これ、私のことかもしれない」
と感じた方もいるかもしれません。
でも、まずははっきりお伝えさせてください。
自分を後回しにしてしまうのは、あなたが弱いからではありません。
“優しさ”が、いつのまにか「役割」になっていた
「私がやったほうがうまくいく」
「私が我慢すれば、波風が立たない」
そうやって、「安心を保つこと」を優先してきたあなたは、
誰よりも責任感が強く、愛情深い人なのです。
ただ、その優しさが続くほどに、いつのまにか「私はこうしなきゃ」という役割になっていくことがあります。
特に小さい頃から、周りの顔色や空気を敏感に察知してきた方
(HSC/HSP的な気質の方に多く見られる傾向ですが、そうでない方もいます)は、無意識に「自分が調整役にならなければ」と、境界線を越えて頑張りすぎてしまうことがあるのです。
役割になってしまうと、自分の気持ちより先に「空気を整えること」が最優先になる。
それは怠けているからでも、甘えているからでもなく、そうすることで自分や周りの安心を守ってきた、あなたなりの大切な方法だったのです。
頑張りで止めようとすると、余計につらくなる理由
そしてもうひとつ。
この「やめたいのに、やめられない」感じは、根性や性格の問題ではありません。
それは、体に染みついた「自動プログラム」のようなもの。
例えるなら、鳴り響く警報機を「素手」で押さえつけようとするような状態です。
無理やり止めようとすればするほど、手に力が必要になり、ますます疲弊して苦しくなってしまうのは当然のこと。
(※ここで大事なのは「あなたがダメ」なのではなく、「仕組みを知れば、自分への戻り方が変わる」ということです。)
だから必要なのは、無理に押さえつけることではなく、
警報が鳴る理由を知って、静かに戻る方法を思い出すことなのです。
『自分を大事にしよう』ができないとき、体は先に頑張っている
さっきお話ししたように、
自分を後回しにしてしまうのは、根性や性格の問題ではなく、
体に染みついた「自動プログラム」が動いていることがあります。
そのプログラムが動くとき、いちばん最初に起きるのは、
「気持ち」より先の、体の警戒です。

たとえば――
- 相手の顔色が変わった気がして、胸がギュッとなる
- 何か言われる前から、焦りが出てくる
- 断ろうとすると、喉が詰まるような感じがする
- 休もうとした瞬間に、不安が押し寄せる
こういう反応があるとき、体は「危険かもしれない」と判断して、先に守ろうとしているのです。
だから、頭でどれだけ
「大丈夫」「自分を優先していい」
と言い聞かせても、体が追いつかない。
ここで必要なのは、立派な決意よりも、
まず体に“いまは安全”を知らせることです。
まずは「心」より先に、体から戻る
ケアテイカー気質の人は、思考が速いぶん、
気づかないうちに“緊張したまま”頑張り続けてしまいます。
だから順番は、こうでいいのです。
- 体をゆるめる
- 気持ちを取り戻す
- それから行動を選ぶ
「自分を大事にする」は、いきなり大きく変えることではなく、
戻る順番を整えることから始まります。
簡易チェック|いまのあなたに当てはまるものはありますか?
もしよければ、いまの状態を“責めずに確認する”ために、
当てはまるものにチェックしてみてください。
(途中で胸が苦しくなったら、ここで一回深呼吸して大丈夫です)
- □ 頼まれると断れず、予定を後回しにしがち
- □ 休むと罪悪感が出てしまう
- □ 相手の機嫌や空気の変化に敏感で、先に動いてしまう
- □ 「私がやらなきゃ」が頭から離れない
- □ 自分の希望を聞かれると、すぐ答えられない
- □ ふとしたことで胸がザワついたり、息が浅くなったりする
- □ 断ろうとすると不安が強くなる
- □ 1日の終わりに「今日も自分のことができなかった」と落ち込む
目安として、3つ以上当てはまるなら、
「自分を後回し」にすることが日常の癖として根づいている状態かもしれません。
そして、もし5つ以上当てはまったとしても、
不安にならなくて大丈夫です。
それは「あなたが深刻」という意味ではなく、
あなたの体が、ずっと頑張って守ってきたというサインかもしれません。
今のあなたに必要なのは、
「もっと頑張ること」ではなく、
少しずつ荷物を降ろして、安心を取り戻すことです。
(※ここから先は、いきなり変える話ではありません。
“今日できる一歩”だけを扱います。)
今日からできる、最初の一歩(やめなくていい)
いきなり自分を優先しなくて大丈夫です。
「自分を後回しにしないぞ」と強く決めなくても大丈夫。
まずは今日、戻る練習をひとつだけ。
① 1分だけ「いまの自分」を確認する
目を閉じなくてもいいので、今の体をひとつだけ確認します。
- いま、息は浅い?深い?
- 肩や胸に力が入ってる?
- お腹は固い?ゆるんでる?
そして、できたら一回だけ。
ふぅーっと長く吐く。
それだけでOKです。
一人で荷物を降ろすのが怖い方へ
ここまで読んで、
「頭では分かるけれど、ひとりだと難しい」
「戻りたい気持ちはあるのに、また同じところに戻ってしまいそう」
そんな感覚が残っている方もいるかもしれません。
それは、あなたの努力が足りないからではありません。
これまで長い間、ひとりで抱えてきた荷物は、
ひとりで降ろすには、少し重すぎることもあるのです。
特に、
- すぐに返事をしないと不安になる
- 「保留」にしたあと、相手の反応が気になってしまう
- 結局また、自分を後回しにしてしまう
そんなときは、意志の問題ではなく、
安心を保つための回路が、まだ一人仕様のままなだけなのかもしれません。
このサポートでは、
- ブログでお伝えした「小さな保留」を、 日常で使える形に一緒に整える
- 相手や場面に合わせた、 無理のない言い換えや間合いを考える
- 体の緊張をゆるめながら、 「保留しても大丈夫」という感覚を体で確認していく
といったことを、あなたのペースで進めていきます。
「こう言えばいい」と正解を押しつけるのではなく、
あなたが安心できる言葉と距離感を、一緒に見つけていく場所です。
もし今、
- 分かっているのに、実践できない
- 一人でやろうとすると、また元に戻ってしまう
- 「これでいいのかな?」と不安になる
そんな状態にあるなら、
それはあなたが弱いからではありません。
練習と安心の場が、まだ足りていないだけなのです。
▶︎ 一人で荷物を降ろすのが怖い方へ

(ブログで読んだことを、ここで一緒に実践できます)
※詳細は、下のページでご案内しています。
▶ 一人で抱え込まないための、練習から始めませんか
さいごに
自分を後回しにしてきたのは、
あなたが弱いからでも、間違っていたからでもありません。
守ろうとしてきたものがあったから。
安心を保つために、必要なことをしてきただけなのです。
戻る力は、もうあなたの中にあります。
ここまで読み進めてくれたこと自体が、
その力がちゃんと残っている証です。
焦らなくて大丈夫。
少しずつ、安心に戻っていきましょう。

